SAPIX4年生夏期講習12日目 国語⑩
テーマ 物語文『鬼やんま』
主人公の少年には4歳年上の兄がいる。 兄は来年中学生になったら野球をするため これまでのように弟と遊べなくなること、 一緒に虫とりができる最後の夏におにやんまを捕まえようとしている、 ということを話す。
生まれて初めて素手でヘビを捕まえた主人公は兄に見せようとしたが その時兄は橋の上でおにやんまを待ち構えているところだったため ヘビはリュックに押し込んで兄の様子をうかがうことにした。
挑戦と失敗を繰り返し、ついにおにやんまを捕まえた兄。 満足感に浸っていたところでヘビのことを思いだし、 主人公がリュックを取りに行って戻ってくると 兄は捕まえたおにやんまを逃がしているところだった。
青空に消えて行ったおにやんま。 やがて中学生になった兄は弟と遊ばなくなったし、 主人公ももはや兄を必要としなくなった。
ヘビはまんまと逃げだしていて、兄がその中身を知ることは永遠にない。
少年が過ごした夏の美しい思い出であり、 兄弟の成長と自立を描く物語でもある。 空遠くに消えて行ったおにやんまは 二度と巡ってこない二人の夏を象徴するものだが、 長男には理解困難だったようだ。