2022開成への道

国語偏差値25帰国子女の中学受験挑戦記

受験から一ヶ月

まだ一カ月しか経っていないのに

開成の入試はずいぶん昔の出来事のように感じてしまう。

 

二月中旬までは一縷の望みを託して

繰り上げ合格の連絡を待っていたが

結局それはなかった。

 

長男は合格した二校のどちらかに進学するか

入学金納入期限ぎりぎりまで悩み、決断した。

制服の採寸、説明会、等々着々と入学準備が進んでいく。

 

長男が通っていたSAPIXの校舎の前を通った時、

入試結果速報が大きく貼りだされていた。

開成合格は282人。その中の一人に入れなかった。

 

全く悔しくないと言ったら嘘になるが

中学受験を通じて貴重な経験ができたという

満足度の方が高い。

 

お世話になったSAPIXの先生にお礼の電話をし、

アンケートと体験記寄稿も済ませた。

 

これで、4年強にわたる長男の中学受験が完結した。

長男と私たち家族を支えてくれた全ての方々に深く感謝し、

このブログの締めくくりとする。

 

ありがとうございました。

 

 

2月3日、合格発表

昨日の時点で当初予定していた試験日程は全て終了していた。

 

ただ、開成と渋渋第2回の両方とも不合格だった場合には

5日の渋渋第3回を受験することにしたため

11時の渋渋合格発表までは長男は家で勉強していた。

 

そして迎えた渋渋の合格発表。

自分の番号を見つけてガッツポーズをする長男。

帰国生入試不合格という悔しさがあっただけに

特に嬉しかった様子。合格おめでとう!

 

これで後は開成の発表を待つのみ。

早めの昼食を済ませて12時の発表に備える。

 

合格発表のサイト、そこに長男の受験番号はなかった。

見落としかもしれない、と端から端まで何度も見直すが

それでも見つけることはできなかった。

 

不合格という現実を受け入れるまでに10分近く経っただろうか。

言葉を失っていた長男がようやく画面から目を離し、悔し涙を流した。

 

そこそこ自信はあったのに、どこが悪かったのだろう。

長男は開成の試験問題を取り出して一人反省会を始めた。

 

SAPIXに電話して結果を連絡し、先生と話したときには

かなり落ち着きを取り戻していた長男。

先生から渋渋合格を喜び労う言葉をかけてもらった。

 

私と夫は残念な気持ちがあるのはもちろんだが、

それ以上に長男がここまで頑張ってきて

大きな成長を遂げたことが何よりも誇らしく、嬉しくてたまらない。

胸を張って、渋渋合格を祝福する。

 

小学2年生の夏、ほとんど日本語が話せなかった長男が

開成中学に挑戦して善戦できるところまで辿り着いた。

長く苦しい道のりだっただろうに、

一度も弱音を吐くことがなかった。

 

これから先、長男はどんどん一人で道を切り開いて

自分の将来を掴んでいくのだろう。

もう、私を必要とすることもなくなっていくのだろう。

 

振り返れば辛いことも多かった日々のはずなのに、

今はただただ長男の成長を間近で見ることができたことに

喜びと感謝しかない。

 

本当に、よく頑張りました。

君を誇りに思う。

おめでとう。ありがとう。

 

 

 

 

 

 

 

2月2日、併願校受験

渋谷教育学園渋谷中学校第2回を受験する。

1月27日の帰国生入試の不合格を受け、リベンジマッチとして挑む。

 

開成よりは自宅より近いこともあって

前泊はせず当日朝に自宅を出て試験に臨む。

 

今度こそ、という意気込みを見せる長男だが

拍子抜けするほど緊張はしていない。

これまで頑張ってきたことを遺憾なく発揮して、

落ち着いてやれば大丈夫!(だと思いたい)

 

笑顔で試験会場へ向かっていく長男の後ろ姿を見送る際、

今日も感無量で泣きそうになってしまう。

 

そわそわ、そわそわ、昨日よりはマシだが

落ち着かない気持ちで試験終了を待つ。

 

試験を終えて出てきた息子は

いつもながらの明るい表情だった。

本当によく頑張りました。

 

当初予定していた試験日程を一旦終えたので

のんびりと渋谷でランチして帰宅する。

 

さて、ここからが大問題。

明日は合格発表。

もし開成と渋渋両方とも不合格だったら…

 

私は12月に帰国生入試で合格した学校で大満足なので

明日の発表を以て全日程終了、で良いのだが

夫はそれよりも渋渋を推している。

2月5日の渋渋第3回を受験するか否か。

 

一度緊張が切れてしまったら

追加の挑戦に向けて奮起するのは極めて難しい。

それでも最後のチャンスがあるのなら、

とも思ってしまう。

 

6年間通うことになる長男の意思を最大限尊重しよう。

夫と長男がじっくり話し合った結果、

渋渋第3回受験を前提とした予定を組むことになった。

 

ただ、私としては長男が心身ともに大きく成長して

自分の力で未来を切り拓きつつある姿を見られただけで

十分すぎるほど満足している。

 

結果なんてどうでもいい、とは言えないが

中学受験を通じて得られたかけがえのない経験に

心からの感謝と喜びを感じている。

 

それでも、願わずにはいられない。

どうか、どうか、合格できますように。

長男の努力が報われますように。

 

 

 

 

 

 

2月1日、試験当日

いよいよ開成中学の入試当日を迎える。

小学2年の夏にアメリカから帰国して

ほとんど日本語が出来なかった長男が

ここまでたどり着けたというだけでも胸がいっぱいになる。

 

西日暮里の駅から校舎に向かうまで、

受験生と保護者が大行列をなしていた。

これだけの人々を惹きつける力に圧倒されそうになる。

 

新校舎設立の工事中なので、グラウンド側から敷地に入る。

特に緊張した様子もなく元気いっぱいの長男を見送る。

試験に臨む頼もしい後ろ姿に涙腺が緩む。

精一杯、闘ってきなさい!

 

ところがその数秒後、大変なことに気付く。

ホテルを出る際にエコバッグを参考書に詰めて

私が肩に掛けていたのだが

長男を送り出す際に渡すのを忘れていた!!

 

必死で呼び戻そうにも、既に長男の姿は見えなくなっていた。

慌てて受付の先生にお願いして届けてもらうことにした。

やれやれ、私が緊張してどうする。

 

ホテルに戻って一人になると、涙があふれ出てきた。

必死に頑張ってきた長男がどうか合格できますように。

祈ることしかできないもどかしさ。

 

そわそわ落ち着かない気持ちのまま、

あてどなく歩き回りながら試験終了を待つ。

どこかで昼食を、と思っていたのだが胃が痛くて食欲がない。

 

午後2時、試験終了のチャイムが鳴る。

答案用紙の回収や確認を終えて受験番号順に退出、

長男が出てきたのは2時半近くだった。

渡し忘れていたバッグは試験開始前に届けてもらえたとのこと。

迅速な対応に感謝しかない。

 

12月に帰国生入試の合格を頂いていたため

長男は午後受験の予定を入れていない。

帰宅して明日に備える。

 

 

 

 

1月31日、試験前夜

不安を数えればキリがない。

あれもこれもそれも、と焦る気持ちと

今さら私がじたばたしても、という諦観。

 

長男はSS特訓のテキストを中心に

淡々と見直しをしている。

これまで「捨て問」としていた難問も

じっくり解答解説を読み込んで、理解しようと努力していた。

自分なりに穴を埋めようと最後の苦闘をしていたのだろう。

 

夕方、SAPIXの先生から激励のお電話をいただく。

明るく力強い声で、ハキハキと話す長男には

もはや受験勉強を始めた頃の面影はない。

ああ、ずいぶん大きく成長したな…と感慨に浸る。

 

自宅から開成までは電車で一時間強、

2月1日の朝に自宅を出ても十分間に合うのだが

念のため近くのホテルに前泊する。

 

部屋に入ってからも参考書にかじりついていたが

早めに寝て体調を整えるのも受験勉強のうち。

万全を期して試験に挑めるよう、23時前に消灯する。

 

内心の荒波を必死に抑えつつ、試験前日を静かに終える。

 

渋谷教育学園渋谷中学校(帰国生入試)

1月27日、渋谷教育学園渋谷中学校の帰国生入試を受験。

 

「海外在住1年以上かつ小学校入学以降に帰国」という受験資格で、

アメリカに3年間在住して小学2年の夏に帰国した長男もこれに該当する。

もっとも、もはやほとんど英語を話せないため作文型で出願。

国語・算数・作文という3科目の試験だ。

 

結果は不合格。

 

渋渋は帰国生入試の中では受験資格が緩い。

学校説明会の際にも入試担当の先生から

「2月に実施する3回の入試より激戦」というお話があったくらいだ。

長男の国語の実力からしても、私自身はこの結果は覚悟していた。

 

ただ、長男本人は手応えを感じていて合格を確信していただけに

合格発表のサイトに自分の番号がなかったことにショックを受けていた。

 

「開成は合格しよう」

SAPIXの先生から長男に励ましの言葉をいただいた。

終わったことを嘆く暇はない。

気持ちを切り替えて、最後の追い上げをしていく。

 

 

 

 

SAPIX6年生 算数61-38

デイリーサポート:入試問題演習(4)

解法と知識の最終チェック04

入試問題演習61-38

 

 

今回でSAPIXの全ての授業が終了した。

小学2年の秋に日本語がほとんど話せない状態で入室して4年強、

3年生と4年生の時にインフルエンザで出席停止になった以外は

全ての授業とテストに出席した。

 

よくぞ、ここまで頑張った。

大きく成長した長男に心からの拍手を送る。

2月1日、最後まで全力で戦い抜こう。